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小説の断片らしきもの1 [小説らしきもの]

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自分の生き方について考える。
なんて、大仰な言い方がふと口に出たことに対して、驚いた。
これまで何度も
「そんな生活してていいのか」
「自分の人生について、きちんと考えろ」
などなど言われつづけてきた。
言われた時は、そんなものなのかと思い。いやいやながらも言う事をきいて、人生という大層なものについて、大層な風に、割と真面目に考えてみるのだが、長くは続かない。
これから何を食べようとか、ほんの短い将来について考えるだけで1日が終わってしまう。
そんなふうに数日を過ごしていると
またぞろ、他人からお小言をもらう羽目に陥ってしまうのだ。
もう何十年とそんな生活を繰り返してきた。
たまたま色々なことがうまくいって
周りからあれこれ言われることのない生活を維持できるときもあった。
しかし、それは土台のグラグラな砂上の楼閣に過ぎないので
逆に、たまたま色々なことが悪い方向にいくと
根底から全て崩れてしまう。

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小説らしきもの12 [小説らしきもの]

暗闇.jpg

まだ暗い朝の道は、それでも夜も道のような恐ろしさはない。
たとえひとりぼっちの寂しさがあったとして、暗闇に何かが潜んでいるかのようない「いかがわしさ」はない。
暴漢にしろ、変質者にしろ、はたまた物の怪の類にしろ
これから明るくなろうと光を待機させている暗闇では、一人歩きをしている少女を十分に驚かせるには至らない。そんな雰囲気を纏っているような気がするのだ。

実際に朝方に事件が少ないかどうかは分からないが、私が今のところ出くわすのは、早朝ランニングの若者やら、朝の散歩のおじいちゃんやら、自分と同じように朝の仕事に向かう人らや、そんなものだ。

だから、あの日のことは本当にびっくりした。
全く朝という時間に似つかわしくない。
かと言って夜だとしっくりくる訳でもないが
どちらにしても日常という世界から、完全に途絶されてしまった出来事だと言えよう。

そして、あの日以来、平凡だった私の日常まで変わってしまった。


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過去に書いた部分はここで終わっている。 果たして、この先に何があるのか。 アイデアがあったのか、なかったのか 物語の本筋としては、ここから始まるのだろうが 過去の自分はこの先を続ける力がなかったようだ。

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小説らしきもの11 [小説らしきもの]

檸檬.jpg

明るい時には、何度も通った見慣れた道も、暗い中歩いていると、
何だかよそよそしく、知らない街に来たかのように感じられる。

「自分が住んでいる街を
まるで初めて来た街のように思い込んで散歩していると
本当に知らない街にひとりぼっちでいるかのように感じられる」
なんてことを書いた小説があるらしい。
わざわざ思い込んだりしなくても
いつもと違う暗い道を歩いてみればいい。
誰にも出会うことがないと、この世に一人だけ取り残されてしまったように感じたりもする。

そういや、まだ小さい頃に
目をつぶったら、その瞬間に世界が消えてしまうような気がして
夜、寝る時に悲しくて毎日泣いていたことがあった。
なぜ私が泣いているのか
ある時、母に理由を尋ねられたが
私は頑として答えなかった。
だって、目をつぶると世界が消えてしまうのが本当で、
母にその事を当然のように肯定されてしまったとしたら!

実のところ、今でも自分の見ていないところで世界は存在していない可能性があるのでは?と疑っている。


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小説らしきもの10 [小説らしきもの]

朝の道.jpeg

冬に比べると、朝日が昇る時間が早くなったとはいえ
春の朝5時はまだ少し暗い。
あと、ほんの数十分も経てば、みるみる明るくなっていくにしても
何だか夜中のうちに起き出して、外に出てきているようだ。
暗くなってからの一人歩きはいけない事だろうが、暗いうちからの一人歩きはどうなんだろう。
これから、どんどん暗くなっていくからと言ったって、夜の暗さだって、際限なく暗くなっていく訳にもいくまい。
ある程度の暗さで手仕舞いしておかないといけない筈だ。
いや、良い悪いで言ったら、別段どんどん暗くなっていったって構いやしないのだが、
どうしたって、今の世の中、真っ暗になる事も難しいだろう。

暗いうちから起き出して、暗い夜道を・・・
あ、この場合は朝道か
朝道なんて言葉があるか知らないが・・・
何だかちょっと悪いことをしているようにも感じる。
暗い道を一人でひっそりというのは、何となく背徳感が付きまとうのだ。



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一応、小説らしきものの続きのようだけど 文体が明らかに変化してしまっている。 9までは吉本ばななの影響で書き進められていたと思うのだが、 ここからは夏目漱石、もしくは赤瀬川源平のような粘っこさが出てきている。

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小説らしきもの8 [小説らしきもの]

ダウンロード.jpeg


高校生になったら、アルバイトをする。
受験に合格してから、すぐに私は近所でアルバイトを探した。
高校生にもできる仕事は限られていたが、逆に高校生のフレッシュさを求めている所は多いようだ。
私は自分が特にフレッシュだとは思っていなかったが、数件面接した先で
必ず「いやあ、高校生になるのかあ・・・。フレッシュでいいねえ。そういう人が居てくれると助かるんだよ」と言われた。
だから、多分、高校生は世間一般ではフレッシュということになっているらしい。
私も世間の期待に応えて、自分の中でも最高のフレッシュさで、ハキハキと返事をし、うなずいたりした。
その甲斐あってか、数件受けた面接にはどれも合格。
アルバイトを探して選んでもらう立場から、一転こちらがどのアルバイトを選ぶかという立場に。
結局、あまりに家に近すぎても気まずいし、
かと言って、遠すぎると通うのが大変なので
大きな公園の近くにある、家から徒歩10分くらいの所にあるコンビニで働くことにした。
私が希望したシフトは、平日の早朝、学校に行く前の2時間。
春から通う高校はバスで15分くらいの所で、コンビニのすぐ近くにあるバス停は高校直通のバスが通る。
その事も、決め手になった。


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小説らしきもの7 [小説らしきもの]

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私は4月から高校生になった。

「高校に行くかどうかは、あなた次第」と言っていた母だが、
私が結局高校に行くと決めた時、安堵にも似た喜びを表した。
その後の妙にテキパキとした進学準備の手続きやら、買い物やらを見ていると
母はやはり進学して欲しかったようだ。
しかし、以前私に向けて言った言葉にも偽りはなかったようだ。
たとえ家族と言えども、それぞれの考えを持っている。
親として、正しい方向へ
いや、自分が信じる正しい方向へ
子供を誘導する事は出来ても
決して無理強いはできないという思いがあったのだろうか。
何れにしても、今では簡単に結論を出さずに済んだことを感謝している。


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小説らしきもの6 [小説らしきもの]

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私の受験はそういう訳で、半ば乗せられた形で終わったのだ。
受験が終わり、何とか合格できたことを知ると、高校生活への希望に燃える・・・なんてことはなかったが、せっかくの受験が勿体ないと思われた。
何せ、他人と競って何かを得るなんて、今までなかった。
なるべく争いを避けて、争わないように気をつけていたし、
争ってまで、何かを得たいとも思わなかった。
兎にも角にも争いの末に合格という形として、その成果を手にしたのだ。
こうなると、高校に行きたいかどうかは問題ではない。
せっかく手にしたものを手放せるかどうかになった。
そりゃあこれから何年か、何十年かしたら、手にしたものを全く執着せずに、あっさり手放すことができるかもしれない。
でも、私はまだ14年しか生きていない。
元々ないものを無理に欲しがらずに我慢することは出来ても
すでに手にしたものを諦められるほど、人間ができていない。


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小説らしきもの アイデア [小説らしきもの]

昨日、ふと思いついて
サッとプロットをまとめて見たアイデアがある。

大学時代の自分の経験を下敷きにした青春小説
バンド活動を土台にして、その上に恋愛が乗ってくるみたいな感じ。

基本、現実に沿って話を作ります。
連続で書いていければ、どんどん書いていきますが
恐らく行き詰まる事もあると思います。

そんな時は、ちょっと休んで
エッセイみたいなものを書いたりして
ゆるい感じで書き続けようと思います。
推敲を頑張ると書く勢いが落ちそうなので
あまり推敲はせずに
初めての長編として書き上げていきます。

1週間以内に
最初の文章をここで発表できればと思っています。

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小説らしきもの5 [小説らしきもの]

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私は決して逃げるつもりで、高校には行かないと言い出した訳ではない。
しかし、母の言うように、どこかで隣の席に座っている友人達と競いたくないと思っていた。
私の心の奥を見透かされたようで、母の言葉を聞いた時は素直になれなかった。
すぐに返事をすることができずに、プイとその場を立ち去ってしまった。
だが、母の行動は素早かった。
高校に行くことは置いても、まずは受験の準備だけはしないとねと言って
母の職場のアルバイトの大学生を
美味しい手料理をエサに家庭教師として連れてきた。
肉親である母に対しては、邪険な態度をとれても
流石に見ず知らずの人に対しては、そんな訳にもいかない。
私は内心嫌がりながらも、週2回、勉強する羽目になってしまった。
最初はいやいやながらの勉強だった。
しかし、さすがは母の見込んだ人だ。
決して好きではない勉強が、その大学生とやっていると、ちょっと面白くなってきた。
そのうち、彼女が来る日が楽しみになってきた。


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小説らしきもの4 [小説らしきもの]

だから、実は中学を卒業したら働くつもりだった。
大学を出たって就職できない人が多いそうだから
別に中卒だって、そう状況は変わらないだろうし
早く社会に出た分、大卒の人よりも有利なのではないかと考えた。
何より勉強するのが好きではなかったし、勉強するくらいなら働いた方がいいと思っていた。
母は私の意見にすんなり同意してくれるだろうと思って、進路相談の面談の前日に、高校に行く気はないと打ち明けた。
母の反応は意外だった。
今まで見せたことのないような形相で私を叱りつけた。
「私は情けない。。。これから社会に出たら自分の思いがどうあれ競争に巻き込まれるの。
確かに最初から争わないっていうのも、ひとつのやり方ではあるわ。
でも、それは争いって何なのか知った上での選択ならいい。
一度も争わないでいいってのは、ただの逃げでもあると思わない?
世の中にある争いの中で、受験なんて最も単純で深い考えのいらないものよ。
高校に行く、行かないは別の話。
とにかく受験はしなさい。
受験という争いに挑んでみなさいよ。
その上で、どうしても高校に行きたくない、働きたいっていうなら止めないわよ」


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